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アムール~友情と本能の狭間~

2015.12.11 (Fri) Cat:GTM -Life-, いろいろニュース , 全ての記事

アムール~友情と本能の狭間~

-序章-

僕は「餌」として、彼の前に立った。

何でそうなったか分からない。何で今ここに立っているか分からない。

ただ、一つだけ分かっている事がある。

 

『これが僕の最期なんだ』

 

きっと先週いなくなった友達のジョンも彼の餌となったんだ。

僕の運命は彼が握っている。彼の気分次第で、僕の人生を一瞬で終わらせる事が出来る。

彼にはその力も権利もある。

 

でも、彼は僕を捕食しようとしなかった。

 

その日から僕らは「友達」になった。

 

アムール ~友情と本能の狭間~ 本章

アムール ~友情と本能の狭間~ 本章

最近の僕の日課は、朝に彼と散歩に行く事。散歩といっても、彼が歩いているのを後から着いていくだけだけど。

でも、たまに歩幅をあわせてくれたり、僕が着いてきてるかをチラチラと確認してくれてる。
足元が雪だらけだから、滑ってこけてないか気にしてくれているのかもしれない。

ここ最近、彼と追いかけっこもするようになった。初めて彼と出会ったあの日を考えると信じられない話だ。

あれから彼は「屋根の上で寝る」と言って、ずっと自分の寝床を僕に貸してくれている。

最初は緊張したけど、今になってようやく慣れてきた。

もちろん、その間、指一本も触れられていない。

 

そう。あの日からずっと。

 

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初めて彼と会った日。彼の前に初めて立った僕。

そんな僕の運命を「捕食者」である彼が握っている。

そう思ったら、足の震えが止まった。恐怖心も無くなった。それとは別の感情が湧き上がった。

 

僕は、彼の事が憎くて憎くてたまらなくなった。

何で自分の運命を彼に決められないといけないのか。僕はそんな運命を受け入れることが出来なかった。

でも、現実は目の前に「死」が待っている。その矛盾に心が耐え切れなくなった。

だから僕は彼に対して怒りを覚えた。もしかすると彼にではなく、この摂理に対してだったのかもしれない。

 

彼は僕の事をじっと見つめた。こういった状況に慣れているのがすぐに分かった。

僕は怯えず、彼の前で堂々した態度を取った。

「ほら、食ってみろよ。」と言わんばかりに偉そうに彼の前に立った。

彼の前で出来る僕の唯一の抵抗だった。

最期に彼のプライド、彼の捕食者としての誇りをぶち壊してやりたかった。

でも彼は、しばらく僕を見つめた後、くるっと僕に背を向けて反対側に歩き出した。

その後、僕の事を食べようとする素振りを一切見せなかった。

何故なのか理由はわからなかった。何が起きたのかを理解できなかった。

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今でも、何で僕を捕食しないのか理由は分かっていない。

ふざけあえるくらい仲良くなった。彼は、僕のご飯にも興味を示すようになったし、僕もだんだんと気を許せる友達として、彼と楽しく過ごせる様になった。

少しでもこの友情が続いてほしい…そう強く願っている自分がいる事にも気づいた。

 

最近、彼は「狩りの仕方」を教えようしてくれている。その理由も分からない。

彼は多くは語らないし、言わない。それでもいいと思っている自分もいる。

 

そんな彼との友情を、これからも大切にしたいと思う。

 

 

アムール ~友情と本能の狭間~ 終章

アムール ~友情と本能の狭間~ 終章

奴は俺の前に堂々と立っていた。

毎週の「餌」だということは分かっていた。でも、そいつはいつもの「餌」と違っていた。

全く怯えていなかった。逃げようともしなかった。

今までの「餌」は、俺の見てくれだけでひどく怯えていた。

でも、そいつはじっとにらんでも全く動じない。こんなヤツは初めてだった。

思わず笑ってしまった。気まぐれで、この不思議なヤツと一緒に暮らす事を選んだ。

 

ここに来て初めて、俺に「友人」が出来た。

 

でも、いつどうなるか分からない。それは自分の本能のせいだ。

俺は捕食者で、コイツは捕食対象…だった。今更食ってやろうとは全く思わない。

だが、気づいたら自分の本能に負けて、コイツに襲いかかってしまう日が来るかもしれない。

 

だからこそ、俺はコイツに狩りの仕方を教える必要がある。

もし万が一があった時に、俺を狩れる様に…。

 

 

アムール ~友情と本能の狭間~ あとがき

さて、妄想もとい  前置き が散々長くなりましたが、今日ご紹介するニュースはこちらです。

 

ロシア極東の沿岸都市ウラジオストク(Vladivostok)にあるサファリパークで飼育されているトラが、生き餌として与えられたはずのヤギと友情を育み、同国の人々の心をとらえている。

トラが生き餌のヤギと仲良しに、奇妙な友情の物語 ロシア-AFP-

 

種族を超えた友情が、わずかながらの可能性ながらも確実に存在するという事を、シベリアトラのアムールと、ヤギのチムールは証明してくれた。そんな素敵なニュースです。

 

特に 管理職の人に見てもらいたいですね。この微笑ましい 種族を超えた友情物語を。

このブログを上司に確認してもらった際に、過去の経験から『お前、減給』くらいの事を言われると思っていたのですが、意外にノリノリでネタを出してくれたり、編集作業を手伝ってくれたりと、好意的なご協力を得る事が出来ました。

こんな事は過去を遡っても一度もない。初めての出来事でした。

自分もそういった意味では、アムールと同じ様に、 自分とは違う種族である上司と少しばかりの友情を育めたと言えます。

さぁ、管理職のみなさん。

部下にとって、上司は「捕食者」ですので、アムールにならって是非部下との交流を大切にして欲しいと願う次第でございます。

 

おあとがよろしい様で…

 

【追記】

『俺はお前と同じ人間で、お前と同じ日本人。』

最後の無理くりなまとめ方が気に食わなかったのと、違う種族として扱った事にたいそうご立腹になられた様で、やっぱり上司から『減給』と言われました(汗)

 

 

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